「赤坂一ツ木陵苑」を運営するニチリョクの決算

最近よく、新聞の折り込み広告に入っている「赤坂一ツ木陵苑」。

これです、これ。

サイズがでかい上に、紙もしっかりしたものをつかっているから存在感あって目に留まるんです。

おそらく月に1度は折り込まれているはず。

普通に考えると、そんなには売れていないんだろうなと。

 
この「赤坂一ツ木陵苑」、経営・管理は威徳寺というお寺ですが、広告関連はもちろん、ビジネス部分の企画は業界大手のニチリョクさんが担われています。

ちょうど、先週の金曜日の5月12日に、ニチリョクさんの平成29年3月期の決算短信(http://www.nichiryoku.co.jp/nichiryoku/public/image/upload/ir_state/7000000000dd/20170512.pdf)が出ていたので、チェックしてみました。


平成29年3月期は、売上げ39億円、営業利益2億3千万円。
立派な数字ですね。
前期と比べると、売上は2億3千万ほど増えていますが、営利は7000万円減っています。

「赤坂一ツ木陵苑」を含む、堂内陵墓事業についての説明を見てみると、

・両国陵苑(東京都墨田区)」が、平成29年1月に完売。
・平成29年1月に開苑した「赤坂一ツ木陵苑」並びに、同年2月に開苑した「大須陵苑(名古屋市中区)」の募集販売中。当初の計画には及ばなかったものの、堅調な販売実績をあげている。
・堂内陵墓事業の売上高は8億7600万円(前年同期比12.2%増)

この3点について書かれています。

両国陵苑の完売というのは、結構凄いことなんでしょうね。

両国陵苑のお墓の価格ですが、現在は完売のためサイト上に記載はありませんでしたので、昔のホームページの情報を掘り出してみたところ、ベースは90万円だったようです。

その前年(平成28年3月期)の堂内陵墓事業の売上高を逆算すると7億8000万円前後。
単純に90万円で割ると、867基売れたということになるわけですね。

ちなみに、現在、赤坂一ツ木陵苑は92万円(先行予約時は90万円)で、大須陵苑は80万円で販売されています。
平成29年3月期については、どの陵苑がどのくらい売れたのかの内訳はわかりませんが、仮に、ならして平均87万6000円だったとして、1000基売れたことになります。

もともとの販売計画はどうだったのでしょう。

今年の3月24日に、業績予想の修正に関するお知らせ(http://www.nichiryoku.co.jp/nichiryoku/public/image/upload/ir_state/7000000000d9/20170324.pdf)が出されています。

これによると、当初の売上の予想は44億円で、5億円ほど高かったことがわかります。
仮に、全額が堂内陵墓事業で見込んでいたとすると、550~600基ほど販売がショートしたのでしょう。

この下方修正のお知らせのなかでは、「堂内陵墓事業において新規開苑堂内陵墓販売が、従来以上の広告宣伝に努めたものの、開苑の告知期間が限られたこともあり集客が伴わず、当初の計画を大幅に下回りました」とあり、販売がうまくいかなかったことを潔く述べています。

なお、2005年の四季報の記事(http://shikiho.jp/tk/news/articles/0/72813)によると、両国陵苑は発売から2年半で計画を上回る4700基を販売したとあります。
単純に4700を2.5で割ると、1年あたり1880基。となると、確かにここ2年は以前ほどの勢いはなくなっているのかもしれません。

また、同じ四季報の記事によると、「赤坂一ツ木陵苑」「大須陵苑」ともに2016年12月開苑の予定だったようで、そのずれこみも多少業績には影響してそうです。

一番驚いたのは、「赤坂と大須の2カ所で年間の粗利益12億~13億円の貢献が見込める」と書かれていたこと。
両国の数字をベースに考えると、赤坂2,500基、大須1,500基ぐらいの販売計画を立てそうだがら、売上35億円ぐらいにして粗利益率35%ぐらいが見込めるビジネスなのでしょう。

なお、決算短信で面白いと思ったのが債務保証のところ。

威徳寺が借り入れている16億円の保証もしているんですね!

 
ニチリョクさん、これからの動きからも目が離せません。