葬儀屋に頼らないお葬式(DIY葬式)が今後増えていくのかもしれない

先月末にはてなの匿名ダイアリーで話題になっていた、『お坊さんをお呼びした家族葬(D.I.Y.葬)が総額42,360円で完璧に出来たお話』というエントリー。

現時点(2016.4.11の14時)で、はてぶが2579、Facebookのいいねが2018もつく大ヒットエントリーとなっているが、それはひとえに内容の濃さによるものだろう。

誰もがやろうと思えばできることだが、(そもそもその機会に出会わない人が多いだろうが)なかなか自分で実際にできるところものではない。

なかでも、興味深かった記述をいくつか拾っていってみよう。

激安のプランって結局「霊安室別レンタル時間料金」とか、「搬送は10km以内でそれ以上は激割り増し料金」だとか、「エンゼルケアは完全別料金」とかどんどん高額にならざるを得ないシステムなので要注意です

これは、その通りだろう。業者側も安くするためには極力コストをかけたくないという事情もあるだろうし。

続いて、ネットの通販で棺を購入。

直葬セット6点セット(棺(折りたたみ式)、白布団、仏衣、骨壷6寸、骨箱、顔あて布)というものが送料込み27,600円。… 実家に大きな棺をそのまま何日も置いておくのも嫌でしたので折りたたみ式のものを選択。

棺の運搬も自分で行なう。そのためにレンタカーを手配。

レンタカー屋さんに電話し、ハイエースバンを予約。死亡から24時間は火葬することが出来ないため、その翌日17時ではすでに火葬場は時間外となります。ですので、火葬はさらに次の日になるはずだと判断して48時間借りることにしました。

借りる日数もちゃんと考えている。冷静な判断。

この投稿で一番偉いなと感じたのは、エンゼルケアも人任せにしないところ。

以前父が亡くなったときに家族の前で葬儀屋さんが身体を拭いたり仏衣を着せたりするのを私は見ていたのですが、当時その行為にものすごく違和感を感じていましたので、次に自分が執り行う葬儀の場合は全部自分ひとりでエンゼルケア(死後の処置・湯灌)や納棺を行おうと心に決めていました。

これは、確かにそう。家族からすると雑に扱われている印象を受けるところである。

職員の方に「私がエンゼルケアをしますので部屋は私一人にしてください!」と宣言し、「葬儀屋さんは呼ばれないのですかっ?!」と職員さんに驚かれつつ、エンゼルケア中は母にも外で待機してもらいます。
 
叔母さんはずっと食べていなかったので排泄物はほとんどないはず。身体を拭き、準備しておいた紙おむつを履かせました。あとは購入した白装束を着せて手を組み、数珠を持たせます。

なかなかできないことである。

お化粧もしてあげました。アイラインを引き、チークを入れてリップも塗ります。叔母さん、とても可愛くなりました。お化粧なんて施設入所してからしていないもんね。

愛情を感じますね。

ホントは棺を一時家に入れてあげたいところですが、私一人の力で棺を移動させることは到底無理なので、そのまま毛布を棺に被せてハイエースバンを霊安室の代わりとさせてもらいます。寒い時期だからよかったのですが、夏だったらドライアイスの購入が必要ですね。

レンタカーを霊安室に使うというのも合理的だが、大胆な話。

亡くなった方はお寺の檀家だったため、読経のみをお坊さんにお願いする。

明日10時から火葬します。お骨になったら都合のいい日にこちらのお寺に持ってきますので、その時にお経を読んでいただくことは出来ますか?大変失礼かもしれませんが、お布施の予算は3万円です

ここも衝撃的である。葬儀において、お布施の予算をこちらから伝えるってなかなかしにくいもの。そんな旧弊をぶちやぶるこの方を尊敬してやまない。

すると、お坊さんも条件をのみ、それだけでなく火葬場にいらしてそこで葬式用のお経も読んでくれたとのこと。

火葬場へ棺を運ぶ場面。

火葬場の玄関に車を横付けし、火葬場の職員さんを見つけて「棺を降ろすのを手伝って頂けますか?」とお願いします。職員さん、承諾はしていただいたものの、何か怪訝な表情。
 
「葬儀業者の方?」と聞かれて「いいえ。家族です。自分で持ち込みました」と言ったところまた大層驚かれて「経験があるのですか?」「いえ、全くありません。何事も初めてですから教えてください」と答えるとさらに周囲の職員皆驚いている様子

棺の豪華さと、亡くなった方の体格にもよるだろうが、ストレッチャーなしで棺を運ぶのは難儀な事だろう。

 
今後このようなスタイルのDIY葬も、少しずつ増えてくるのではないだろうか。
そのほうが安いというだけでなく、そのほうが自分たちで送ったという意識も強く持てるだろうし。